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■【戦国BASARA】 オクラ畑でつかまえて 【SS】

我が愛しきブロガー・櫻井奏殿が、『戦国BASARA』専用ブログを立ち上げ頑張っておられる故、引越祝いと激励を兼ねて、我こと毛利元就と元親の話を、桂花とかいう腐れ忍者が書くと申しておった。
半ば勢いの、つたない話ではあるが、資料が少ないから仕方がない。
などと言っておったが…

妙な話にすると、この輪刀の餌食にするぞ…




「期待せずに、『続きを読む』に進むがよい」

(脳内CV補完:中原茂殿……で悶え苦しんでくだされ)













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「暑い…」
 毛利元就は不機嫌そうに、独りそう呟いた。
 周囲には誰もいない。
 屋敷の隅で、一人で楽しむために作ったオクラ畑。
 元就は影で自分が「オクラ」と揶揄されていることを知っていたが、そのことについてはあえて何も言わなかった。
 誰にも言わないが、元就はオクラが好きだった。

 夏の日差しにも負けぬほど、真っ直ぐに育つ植物。
 丸く黄色い花は力強く、まるで日輪のようだ。
 実も美味だし、滋養もある。
 まさしく、夏の代表格。
 掌よりも小さい花を、元就は慈しむようにそっと触れた。
「早く大きくなるがいい…」
 花に向かってポソリと呟く元就の背後から、突如、雷のように大きな声が堕ちてきた。
「よー、元就! オメェでもそんな顔するんだな!」
「も、も、も、元親!!?? 貴様…なぜ此処にっ? どうやって入ってきた!」
 一人花を愛でていたせいか、すっかり油断していた元就は、長曽我部元親の接近を許してしまっていたことに気がつかなかった。
 詭計知将と言われる己が、こうもあっさりと背後を取られ、動揺を隠しきれずにいることが、元就にとっては更なる屈辱でもあった。
 だが、当の元親の方は、そのようなことなどまったくもってお構いなしという風情である。
「門から何度も呼んだぜ。『もーとなーりちゃーん、あーそ-ぼっ!』って。そしたら、門番達もあっさりと入れてくれたぜ」
 侵入者から屋敷を守るべき門番が、あっさりと通したということに元就は腹を立てたが、元親の姿を見て思い直した。
 確かに、西海の鬼の異名を持つ隻眼の男が、巨大な碇槍を持って目の前に現れたなら、普通の神経の持ち主ならば黙って言うことを聞くしかないだろう。
 味方ですら策略における駒としか考えない冷徹な知将とはいえ、このことばかりはさすがに同情を禁じ得ない。
「……で、何しに来た」
「だからー。遊びに来たって言ってんだろ?」
「生憎だが、我は今、貴様などと遊んでいる暇などない」
 毎度のことながら冷たく言い放つ元就に、元親は肩をすくめ「やれやれ」と言わんばかりのため息をついた。
「……オクラもこうたくさん花が咲いていると、奇麗だよな。まるで、太陽に照らされた瀬戸内の海のようだ」
「ほう…」
 荒事好きな割には、なかなか詩情的なことを言う…。
 と、元就は内心驚いて見せた。
 ましてや、己が心開いている日輪のような花を褒められたなら、それほど悪い気もしない。
「ま、俺はこっちの日輪殿のほうが好きだけどな」
 言うなり、元親は元就の顎をくいっと上向かせ、自分の顔を近づけた。
 あまりに近すぎるその距離に、元就は思わず心臓が高鳴るが、目の前の男に悟られまいと沸き上がる感情を必死で押さえようとした。
「瀬戸内の海を照らす太陽は奇麗だが、それだけじゃ腹は満たせない。その点、この花はいい。うまいし、食えば力の出る実をつけるからな」
 己の中指より大きく育ったオクラを、元親は乱暴にむしり取ると、口の中に頬張った。
「うん。うまい。太陽の味がする」
「当然だ。太陽は全てを育てる、万物の母だからな」
「そして、オメェが丹精込めて込めて育て上げたから、尚更美味い」
「…当然だ」
「そんなオメェを、俺が丹精込めて愛してやるんだ。もっと美味くなるよな」
「貴様……っ」
 どさくさ紛れに、さらりととんでもないことを言い放つ元親の手を払おうと、元就の腕がしなる。しかし、その手は易々と捕まえられ、密着せんばかりに元親の傍に引き寄せられた。
「万物に慈愛を与える日輪の加護があるというのなら、俺にはおまえという日輪が必要なんだよ、元就」
「ぬけぬけと……」
「愛してるぜ、元就。この花のように可憐な、俺の日輪」
「ったく…。この我に対し、そのように欲情するのは、貴様くらいなものだぞ」
 呆れ半分の元就の言葉に、元親は満面の笑みを浮かべて頷いてみせた。
「あたりまえだ。こんな変な野郎が可愛くて仕方ないのは、俺だけだ。誰にもやらねぇ」

 オクラ畑に、少しだけ伸びた二つの影が、やがて一つに重なっていった。


【おしまい】

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【追記】

チカちゃん「あ。俺、おまえの下に生えているオクラも食いて……」
ナリちゃん「貴様はこれでも食っていろ!!」

   抜 き 手 「烈」


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■コメント

■就寝前に、おはようございます(*゜д゜)ノ [ふjこ]

これはいいオクラですね(´∀▼)
それにしても、あまーい!
だけど何て和む二人なのでしょう…★

■>ふjこさん [桂花]

豆腐屋かパン屋並みに早起きしてしまう桂花です。おはようございます。
某長編がドロドロなので、こっちはさらりと甘くしてみました~( ´ ▽ ` )ノ
瀬戸内のキャラが掴みにくかったけど、ふjこさんに和んでいただけたなら、まあいいや。
お褒め頂き、ありがとうござんした~。

■きゃーーーー(ノ∀\*) [櫻井 奏]

なんたる!有難うございます!!
嬉しくて泣きそう。
オ…オクラの花を、ナリの頭につけてあげて下さい!!可憐だからっっっ←
オクラ畑で座り込んでオクラを眺めるオクラ…。Σ(゚□゚)は・・鼻血出そう…。ティッシュ!
甘い~~~~★
甘い瀬戸内って良いですね。和む!!桂花さんの瀬戸内可愛い過ぎですよ。


むしろ下のオクラがメインディッシュ!(*´д`*)←

■>櫻井さん [桂花]

いろいろな意味でのオクラ暴走な話で、瀬戸内を愛でる櫻井さんのお目に適うものになっているかどうか不安でしたが、そこまで喜んでいただけて何よりです。
ナリの頭にオクラの花を飾るチカの図を妄想して…鼻血ブバッ!!
またティッシュが~(極一部に通用するネタ)
甘い話になった分だけ物足りないとか、そーゆーことはないですか?

そうそう。
オクラと言えば、苗さえ入手できれば、今からでも栽培可能ですよ。レッツ・家庭菜園!
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