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■【戦国BASARA】 最も危険な遊戯 第二十六話 【小×政】

何でだか、この二十六話は、それほど長くもないのに、書くのに凄い苦労しました。
別に難しいこと書いているわけでもなし、深いこと書いているわけでもなし、何でだろう。

感情移入ができなかった。

これにつきます。
登場人物への感情移入がしきれていないと、よく指先がストライキ起こします。
身体が拒否するんですよね。頭では「やらなきゃ」と焦ってばかりで、ちっとも進まない。

小十郎も政宗も、半兵衛も秀吉も悪くありません。
悪いのは、拙者。

ブログで愚図ったれていた拙者を励ましてくれたのは、脳内の登場人物達というのもあるけど、何より皆さんのお気持ちです。
本当に温かい拍手、ありがとうございました。
物語は終盤ですが、まだまだ書き続けていきたいと思います。









書き続けていてもいいですか?
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 政宗の気迫に押されそうになるつつも、秀吉は拳を強く握りしめ、己を奮い立たせる。
 ここまでになるために得たもののこと。そして、失ったもののこと…
 芳しき香の香りと緑の黒髪、紅色に染まった薄い唇が優しく微笑みかける。
 脳裏を過ぎる甘い思い出を、秀吉は自らの前で両拳を叩き付け、砕いた。
「力にあがなえないならば、力に従えばいい。それが弱き者のさだめだ」
「テメェは馬鹿か? 押しつけが、どれだけ向上力を下げるかってことを、まったくわかってねェ」
「弱き者が気力などあげて、どうするというのだ」
 必死で感情を抑えているのか、静かな中にも腹に響きわたる秀吉の声。
 だが、対峙する政宗もまた、揺るぎない自身の信念を支えに、両の足でしっかりと地を踏みしめる。
「やっぱりテメェ等は何もわかっちゃいねェ。自分たちの弱さすらも…な」
「何だと…? 我等が弱い…だと?」
「秀吉! 耳を貸してはいけないッ!!」
 弱いと言う言葉に敏感に反応する秀吉を見て、半兵衛は慌てて声を張り上げる。
「HA! 過剰な反応をしている所を見ると、一応はわかっちゃいるようだな…」
 政宗の言葉に、それまで沈黙を守っていた小十郎が手を後ろにしたままゆっくりと立ち上がる。
 小十郎が動いたことで、秀吉と半兵衛の注意が、一気にそちらへと向いた。
 だからといって、政宗に対する警戒もゆるまないところが、やはり彼らたる所以か。
「本当に強い奴が誰か教えてやるぜ…。おまえらでもなければ、俺達でもない。名だたる武将誰一人とて、適わない相手がいる…」
「まさか、一揆衆とか言うつもりじゃないだろうね…」
 せせら笑うような、半兵衛の言葉。
 だが、誰もがその答えを、半兵衛の本心だなどとは思っていない。
「だから、力じゃないんだよ。ばぁか」
 答えを隠さねばならないほど相手が焦っていることに、政宗は意外に思いつつも機が熟してきていることを知る。
 半兵衛の背後に立っていた小十郎が、一歩、二歩と歩みを進める。
「強さって言うのはな、力じゃねぇんだ。どんな巨木だって、雷に打たれりゃ燃え尽きるし、雷もまた風に流されることもあらぁ…」
 政宗の言葉は、呟きと言うには力強く、その場にいた者の胸に突き刺さる。
 小十郎が、政宗の言葉尻を捕らえ、続ける。
「だが、雨に流されようが、日照りに照らされようが、大地はそこにある。そこに芽吹くものはある」
「黙れッッ!!」
 全てを否定するような、秀吉の叫びと振り下ろされた拳は、半兵衛と小十郎の居た牢の格子を砕き散らす。
 瞬間、政宗と小十郎の目が合う。
「本当の強さを知らないテメェ等には!」
「天下なんざ獲れやしねェッッ!!」
 秀吉と半兵衛を呑み込み潰さんばかりの、双竜の咆哮。
 石造りの壁が、ビリビリと音を立てて揺れる。
 力強き咆哮は、執念か志か。
 気負わされ、秀吉と半兵衛の足が半歩下がる。
 同時に、天井から落ちてきた焙烙玉に気付いた秀吉が、急いで半兵衛を抱きかかえ自らも身体を丸めて屈む。
 焙烙玉に付いていた導火線が玉の内部に潜り込むと、派手な爆発音と煙幕をあげて爆発した。
「半兵衛ッ!」
「秀よ…し…ッ」
 激しい音を立てて破裂した焙烙玉ではあったが、一部の牢の格子が破壊された程度で、激しい轟音と煙幕とは裏腹に、それほどの威力はなかったようだ。
 煙幕が薄まり、改めて周囲を見回すと、すでに政宗と小十郎の姿はなかった。
 秀吉が残念そうに舌打ちをする。
「…逃げられたか」
「構わないよ。彼等のことは、後でどうとでも出来る。それよりも…」
 半兵衛は強く抱きしめられた秀吉の腕の中から、何とか片腕を引き抜き、秀吉の頭や肩に降りかかった木屑や埃を手で払う。
「怪我はないかい…?」
「我を誰だと思っておる、半兵衛」
「そう…。なら、いいんだ」
「そういうお前は、どうなのだ」
「僕は大丈夫だよ。ありがとう、秀吉…」
 秀吉は半兵衛を抱き起こすと、今はもう人影の消えた天窓を見上げた。
 半兵衛もまた、視線を追うように天窓から降り注ぐ陽の光を見つめている。
 牢での異変に気付いた兵士達が、慌てた声をあげて駆けつけてくる音が、遠くに聞こえた。
「まだまだ…。僕らの…いや、キミの時代はこれからだよ、秀吉」
「うむ…」
 立ち上る黒煙に反射して光る天窓からの明かりが、不思議なまでにこの主従の心に儚く、寂しく染み渡っていった。



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【あともう暫くお付き合いください…】


これだけひねり出すのに、どんだけ苦労してんの? 馬鹿なの?死ぬの?
ともあれ、何かを乗り切った気がします。
はー。年内に終わるかね、コレ。


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■コメント

■NoTitle [ふjこ]

双竜はやっぱり燃えますね!(`・ω・´)
そんな中でも素でイチャイチャな豊臣主従をありがとうございますv

取り残された二人につられてほろ苦い気分になりました。
転んでもただじゃ起きないにしても、秀吉の中で何かが変わったとしても、二人の未来は明るいものではなさそうなので…。
「倒される」以外のカタチで過ちを突きつけられるふたりを見れて、ホッとしている読者がここに一人いますよ(*・・)/
ふたりの世界にその光は届いたのか……余韻が染みました。

■>ふjこさん [桂花]

今回の主役は一応双竜なので、豊臣主従には敢えて悪役やっていただいていますが、彼等とて進むべき道があり信念に従っているのですよね。
二人に明るい未来はないとは、本人達もわかっていることかもしれません。それでも、進むと決めた道を突き進むしかないわけで。
不器用ながらも、それでも光を手にしたいと思っているんでしょうね、きっと。
戦に勝って勝負に負けた感のある豊臣主従。
でも、未来はまだ、彼等の知るところではありませんからね。
頑張って足掻いて欲しいと思っています^^
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